抗うつ薬の副作用(症状と対処法)
抗うつ薬は、効果より副作用のほうが早く現れることがあります。しばらく様子をみてもよい副作用の症状と、すぐに対処が必要な副作用があることを理解しておきましょう。
薬の効果よりも副作用が早く現れる
しかし、いくつかの副作用は薬を飲み続けているうちに、しだいに治まってきます。
医師は、抗うつ薬を処方する際に、副作用について説明しますが、それでも服薬中に疑問を感じたら、必ず医師に相談しましょう。抗うつ薬の処方のしかたについては後述しますが、「薬は必要量を飲まないと効果が出ない」ということを理解し、医師の指示に従って飲み続けてください。
抗うつ薬によって起こりやすい副作用
副作用への対処法
ロの渇き
渇きをいやすには、少量の水やお茶をこまめに飲む、ひんばんにうがいをする、氷をなめる、シュガーレスガムをかむ、のどあめをなめる、などの方法があります。ただし、水分や糖分のとりすぎに注意しましょう。
目のかすみ
目にかすみがかかったようになり、ものが見にくくなることがあります。これは一時的なも
ので、たいていは1週間はとでもとに戻ります。目がかすむときは、車の運転や目を使う細かい作業、パソコン作業などは避けましょう。
眠気
眠気は、全身の緊張や疲労感がほぐれてくる時期にみられる現象で、副作用というより、薬が効いてきた言正拠ともいえます。昼間の眠気が激しいときや、食事もとれないほど眠り続けているという場合は、医師に相談してください。
排尿困難
水分を多めにとっても尿が出にくいときは、診察予約日以外の日でも医師に相談してください。利尿剤などで対応できる場合もありますが、効かないときは、抗うつ薬の種類や服用量を変更する必要があります。尿意はあるのに尿がまったく出ない状態になった場合は、すぐに病院へ行って、導尿などの処置をしてもらいます。
吐きは、嘔吐、胃もたれ
SSRlやSNRlで起こりやすい消化器症状は、服薬した直後から現れ、1週間程度で消えていくのがふつうです。症状がなかなか治まらず、日常生活に支障をきたす場合は、医師に相談してください。
便秘
食物繊維を多く含む野菜や海漂、牛乳を十分にとることも必要なのですが、抗うつ薬の副作用で起こる便秘には、あまり効果がないようです。何日も便秘が続くと腸閉塞などを起こしかねないので、医師に相談してください。
立ちくらみ
立ちくらみが起こったときは、すぐその場にしゃがみこみます。そして、治まったらゆっくり立ち上がります。急に起き上がったり立ち上がったりしたときに起こりやすいので、つねにゆっくりした動作を心がけましょう。激しい立ちくらみは転倒事故の原因になり、たいへん危険なので、場合によっては薬の種類を変えてもらうことも必要です。