子どもがうつ病になった場合は、治療を受けているときから、担任の先生など学校側と密に連絡をとり合い、十分な理解と協力を得ておく必要があります。
その際には、主治医からも学校側に説明してもらうことが大切です。学校に復帰するにあたっては、やはり担任の先生をはじめ、学年主任、医務の先生たちと相談して、受け入れ態勢をととのえてもらうようにしましょう。
復学した当初は、本人はささいなことで不安定になりがちです。そのため不機嫌になったり、友人とのちょっとした行き違いなどで傷ついたり、情緒的にも変化が激しくなりがちです。本人がそのような状態になる可能性があることを、主治医から学校の先生方に説明してもらい、理解を得るようにします。
まずは、本人に無理をさせないようにし、学校生活に慣れさせることがいちばんの目標です。通学も、本人の調子をみながら登校させます。はじめのうちは教室に入れないこともあるので、そのような場合にはしばらくは保健室に通うようにします。また先生方には、本人の遅刻や早退、具合が悪いときには保健室で休ませることなどを認めてもらいます。こまかいことをいえば、復帰のタイミングは定期試験などのような時期ははずしたほうがよいでしょう。休んでいたことで、ただでさえ学業の遅れを心配しているところに、試験などを受けると、その成績がまた大きな心の負担となることが多いです。
家族の気配りは治療中も復学後も必要です。成績のことなど、親がちょっとでも心配しているような気配をみせてしまうと、本人にはたいへんなプレッシャーになります。あせらせるような言動は絶対に慎まなければなりません。じっくりと話を聞いてあげて、復帰に伴う本人の不安を軽くしてあげることが大切です。