職場復帰について
仕事に復帰したら、無理をせずに、ゆったりと構えるようにすることが大切です。再発に十分に気をつけ、はじめは「慣らし運転」という感じで仕事に復帰できれば理想的です。「がんばるぞ」という気持ちもわかりますが、はじめのうちは無理をしないで、ウオーミングアップのつもりでいることが大切です。
職場に復帰したら
たとえば、ケガで長いこと練習を休んでいたマラソンランナーが復帰するときでも、最初は筋肉トレーニングをしたり、軽くトラックを走る程度で、いきなり何10キロも走ったりしません。うつ病の場合も、はじめは軽くウォーミングアップのつもりで少しずつ慣らし、様子を見ながら勤務時間をのばしたり、仕事量を増やすようにしながら、徐々にペースを戻すようにします。復帰にあたっては、以下のようなことに注意します。
●はじめは「慣らし運転」のつもりで
職場に復帰すると、遅れた分をとり戻そうと思い、ついがんばってしまいがちです。くれぐれもそのような考え方はしないようにして、ゆっくりと時間をかけて適応していきます。
●何事も「ほどほどに」
まじめな人ほど仕事に一生懸命になってしまいますが、復帰後は完璧主義を捨てて、何事も「ほどほど」にという姿勢が大切です。
●常に心に余裕を持つ
なんでも完全を目ざすと、心も体も余裕がなくなります。仕事も、七分目くらいをめどにして、それ以上はやらないというくらいの気持ちが必要です。常に心に余裕を持って生活するようにします。
●プラス思考の考えを持つ
うつ痛になったときは、どうしても「悪いほうへ悪いほうへ」と考える、いわゆるマイナス思考に陥りがちでしたが、これからは意識的に何事も「よいほうへよいほうへ」と考える、いわゆるプラス思考をするようにします。
●早く注意信号に気づく
一度うつ病を経験しているので、症状についてはよくわかっているはずです。下痢や頭痛、胃痛、不眠など、またストレスを強く感じたと思ったら、それ以上がんばらないようブレーキをかけます。
復帰後の勤務条件
また、本人の負担を考えて、復帰後しばらくして配置換えを打診されることがあるようです。その場合は自分にとって、どちらの部署が負担が少ないか、検討することも必要になります。そうして復帰したら「何でも自分でやる」という発想は捨て「手伝ってもらう」と、それまでの発想を変えるようにしましょう。