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うつ病の症状

うつ病の身体症状

うつ病になると、頭痛や胃腸の不快感、肩こりといった身体症状が現れることがよくあります。内科などにかかっても原因がわからないときは、うつ病を疑って心療内科か精神科を受診しましょう。

最も多い症状が「頭痛」

頭痛
うつ病になるとさまざまな身体症状が現れます。最も多い症状が倦怠感、次に睡眠障害です。部位別では、 頭痛が最も多く、そのため頭の病気を疑い、初診で脳神経科にかかる人も少なくありません。
ふつう、頭痛といえば、偏頭痛や睡眠不足、疲労や風邪をひいたときなどの頭痛で、一時的なものであることがほとんどです。しかし、うつ病による頭痛は一過性ではなく、朝、目覚めたときから一日中続くため、気分も相当悪くなります。

肩こり、めまいなどの不定愁訴が現れることも

胃の不快感
頭痛に続いて多いのが 胃の不快感です。「なんとなく胃がもたれる」といった症状が続き、食欲が落ちてきます。苦手な上司の前では胃がきりきり痛むといったことくらいは、サラリーマンならだれもが経験していることでしょう。つらい体験を思い出しただけで、胃が縮むような気分になることだってあるはずです。まれに激しい胃痛が続く人もいますが、ほとんどが「胃が重く不快」という程度の症状が続きます。こうした症状が出ると内科にかかって、検査をしたり治療を受けたりすることが多いようですが、内科で胃のレントゲンを撮ったり、胃カメラで胃の中を見る内視鏡検査を受けても、大きな異常はなく、あったとしても軽い胃炎を指摘される程度です。
多くは胃酸分泌を抑える薬(H2ブロッカー)や、胃の粘膜を修復する胃薬を処方されますが、際立った効果はありません。うつ病が隠れている場合は内科だけでは症状を改善することはできません。きちんと検査をして、症状がうつ病によるものか、からだの機能や臓器の異常によるものなのか、確認することが大切です。

不定愁訴を訴えることも

不定愁訴
頭痛や胃の不快感のほかにも、人によっては、肩こり、めまい、背部痛、動悸など、体のあちらこちらにバラバラと症状が現れる不定愁訴を訴えることもあります。この場合も、内科的な病気を疑って検査しても異常は確かめられず、不安になった患者さんが、病院を転々とすることもあります。
うつ状態のときには、からだに痛みを感じやすくなるといわれています。普通の状態では感じないようなちょっとした痛みでも、生命力が低下しているために、感じやすくなっているのでしょう。うつ病が不定愁訴の背景にある場合には、 自律神経のバランスを保っているホルモン(甲状腺ホルモン、男性ホルモン、女性ホルモンなど)に異常が生じていることも多いようです。これらのホルモンは、脳の下垂体がコントロールしています。
脳がストレスを受けると、下垂体を通じてさまざまなホルモン分泌にも影響が及び、手足の末端にまで症状があらわれます。また性ホルモンがバランスを失うことによって月経不順や無月経などの症状があらわれることもあります。このように、手足の末端のしびれや痛みは、症状としては軽くみられがちですが、やはりその裏にうつ病が隠れていることがあり、決してあなどることはできないのです。

性障害があらわれることも…

うつ病による性障害
うつ病になると、性欲が減退して、男女ともに性障害があらわれることがよくあります。
男性の場合はインポテンツに、女性では生理不順や無月経に陥りやすいようです。特に軽いうつ病の場合、感情の乱れや意欲の減退などの精神症状がおもてに出る前に、こうした症状があらわれることがあります。
女性は産婦人科を受診するケースが少なくありませんが、男性は「仕事で疲れているんだろう」と思い込み、気にもせずに放っておくことが多いようです。
しかし、そのうちにからだのほかの部分にも異常があらわれて、うつ病がかなり進んでから 「そういえば」と気がつくことになるのです。

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