抗うつ薬の種類と特徴
日本で使用されている抗うつ薬の種類と特徴(効果・副作用)について紹介していきます。
三環系抗うつ薬
イミプラミン | [一般名] ●トプラニール●イミドール [特 徴] 最も基準的な抗うつ薬。意欲元進作用にすぐれる。抗コリン作用が出現しやすい。筋肉内注射剤あり。 |
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クロミプラミン | [一般名] ●アナフラニール [特 徴] イミプラミンとほぼ同様、やや速効。点滴、静脈注射にも用いる。パニック障害・強迫性障害にも有効。 |
トリミプラミン | [一般名] ●スルモンチール [特 徴] 鎮静・催眠作用がやや強い。 |
アミトリブチリン | [一般名] ●トリプタノール●アミプリン●ノーマルン [特 徴] イミプラミンよりも鎮静作用が強い。抗コリン作用が強い。注射(筋注または静注)剤あり。 |
ノルトリブチリン | [一般名] ●ノリトレン [特 徴] 鎮静作用が強いが、精神運動制止にも有効である。 |
ロフェプラミン | [一般名] ●アンプリット [特 徴] 抗コリン性副作用が少ない。 |
アモキサピン | [一般名] ●アモキサン [特 徴] イミプラミンとほぼ同等の効果。抗コリン性副作用が少ない。 |
ドスレピン | [一般名] ●プロチアデン [特 徴] アミトリプチリンと同等の効果を持ち、自律神経系の副作用が少ない。 |
四環系抗うつ薬
マプロチリン | [一般名] ●ルジオミール●クロンモリン●ノイオミール●マプロミール [特 徴] イミプラミンとほぼ同等の抗うつ作用を持ち、末梢性抗コリン作用が少ない。けいれん発作・発疹に注意。 |
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ミアンセリン | [一般名] ●テトラミド [特 徴] イミプラミンと同等の効果を持ち、抗コリン作用は弱い。心毒性がない。眠けを起こしやすい。 |
セチプチリン | [一般名] ●テシプール [特 徴] イミプラミンと同等の効果。抗コリン作用は弱い。心毒性がない。 |
その他
スルピリド | [一般名] ●ドグマチール●アビリット●ミラドール●オンペラン●べタマックT●セルネビン等 [特 徴] 抗精神病作用と抗うつ作用がある。鎮静作用は弱く、副作用が少ない。けいれん、発作、遅発性ジスキネジア、パーキンソン症状に注意。 |
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トラゾドン | [一般名] ●レスリン●デジレル [特 徴] アミトリプチリンと同等の効果を持ち、セロトニンに選択的に作用、副作用が少ないので高齢者や身体疾患を有する患者に使いやすい。 |
SSRI
フルボキサミン | [一般名] ●デプロメール●ルボックス [特 徴] 強迫性障害にも適応が認められている。 |
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トラゾドン | [一般名] ●パキシル [特 徴] パニック障害にも適応が認められている。 |
SNRI
ミルナシプラン | [一般名] ●トレドミン [特 徴] 効果は三環系抗うつ薬と同等であるが、副作用が少ない。 |
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気分転換薬
炭酸リチウム | [一般名] ●リーマス●リチオマール [特 徴] 抗躁薬として承認されているが、抗躁作用、抗うつ作用がある。また躁うつ病相の予防にも有効。 |
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抗てんかん薬
カルハマゼピン | [一般名] ●テグレトール●テレスミン●レキシン [特 徴] 抗躁薬として承認されているが、躁うつ病相の予防効果がある。 |
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バルプロ酸 | [一般名] ●デパケン●バレリン●ハイセレニン●セレ二カR●エピレナート [特 徴] 抗てんかん薬であるが、米国では抗躁薬としても承認されている。重症躁うつ病の治療、躁うつ病相の予防に有効。 |
クロナゼパム | [一般名] ●ランドセン●リボトリール [特 徴] 抗てんかん薬であるが、重症躁うつ病の治療、躁うつ病相の予防に有効。 |