うつ病の治療(電気ショック療法・光療法・断眠療法)

うつ病の症状

その他の治療法について

薬物療法と精神療法のほかには、どのような治療法があるでしょうか。ここで紹介したものは、一部の医療機関でのみ行われているものもありますので、チェックが必要です。

症状に応じた様々な療法

●電気ショック療法(電気けいれん療法)

電気ショック療法電気ショック療法(電気けいれん療法)というのは、麻酔をした患者のひたいに電流を数秒間通電して、けいれん発作を誘発する方法です。このときのショックによって、うつ状態が改善されるというものです。
この療法は、かつては統合失調症や重症のうつ病の治療の主流として行われていました。しかし、けいれんによって背骨を骨折するなど安全性に問題があったことや、一時的な物忘れや、治療直後の混乱というような副作用があったこと、またけいれんが起こるという残酷なイメージから、患者や家族が不安を感じたり、社会的な批判もあって、あまり行われなくなっていました。しかし、この療法には即効性があること、自殺のおそれがある患者など緊急の場合に効果的であること、また症状が重い患者や薬の効きめが思うようにあらわれない人にも効果があるということで、最近見直されてきています。
具体的には、患者のひたいに100ボルト前後の交流電流を数秒間通電します。現在は、かつてのような副作用が出ないように、あらかじめ麻酔を行い、筋弛緩薬を使った「無けいれん電撃療法」と呼ばれる方法がとられ、安全性がはるかに向上しています。また、苦痛も伴いません。通常は入院して行われますが、残念ながら、この療法が行える医療機関はまだ限られています。なお、最近では「経頭蓋磁気刺激療法」という、電気ではなく磁気を頭部に通す方法も開発されつつあり、今後の成果が期待されています。

●光療法

光療法季節性感情障害、特に「冬期うつ病」の人は、日光を浴びる時間が少ないことから発症すると考えられています。冬期うつ病の患者は抗うつ薬が効きにくいということもあり、そうした場合にこの光療法を行います。これは、高照度光照射装置により、2500~3500ルクスの光を患者に一日2~3時間当てるというものです。いわば日照時間を人工的にふやすわけです。
光療法には、ホルモン分泌や体温のリズムを正常化する効果があります。また、うつ痛は、朝調子が悪く、夕方から夜にかけて少しずつ元気が出てくるという「日内変動」が特徴ですが、この光療法によってすっきりとした目覚めができることから、朝のうつ状態を改善する効果があるともいわれています。

断眠療法

患者を一晩眠らせないで、睡眠と覚醒のリズムを変えることで精神状態を改善していこうという方法です。方法としては、一晩完全に徹夜して、約40時間眠らないという「全断眠」と、早めに寝かせて夜中に起こす「部分断眠」とがあります。
この方法は内因性のうつ病に効果があるとされていますが、効果がそれほど長続きしないということもあり、あまり一般的には行われていません。

ナイトホスピタル

ナイトホスピタルクリニックの中には、夜間に宿泊して治療を行いながら、昼間は普通のビジネスマンやOLとして会社に出勤できる「ナイトホスピタル」を開設しているところもあります。
うつ病が軽い場合、症状によっては社会と接触を持ち続けたほうがよいケースもあります。また、家庭に戻ると症状が悪化してしまうケースにも、この「ナイトホスピタル」は効果的です。入院期間は、短い人で2~3週間、長い人で半年程度です。
うつ病の人は、特に朝の時間の過ごし方が重要ですので、起床から出社までの時間はゆったりとした時間を過ごせるように指導が行われます。また、夜は9時には消灯して、睡眠をしっかりととるようにしています。患者にこうした規則正しい、ストレスのない生活をさせながら、抗うつ薬による治療やカウンセリングなどを行い、回復をはかっていきます。回復に応じて、入院日数を少しずつ減らしていき、最終的には自宅から通勤できるようにしていきます。こうした「ナイトホスピタル」は、うつ病の人の社会復帰や再発予防にも大きな効果があり、注目されていますが、残念ながらナイトホスピタルを実施している施設はまだ限られています。

スポンサードリンク

ページの先頭へ

うつ病のコンテンツ