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うつ病の症状

初診の診察(初回の問診)

最初の診察では、問診が中心に行われます。問診はテストではありませんので、質問にはありのままに答えましょう。

問診で聞かれること

初回の問診
精神科や心療内科を受診した際、医師の診察を受ける前に、予診票(質問票)に、具体的な症状や、思い当たる原因、既往歴、家族関係などを記入するのが一般的です。予診票は、患者さんの基本的な情報を得るために用いられるものです。
担当医による診察は、この予診票を参考にして行われます。初診では、問診(医師の質問に患者さんが答えたり、患者さんの訴えを医師が聞いたりすること)が中心になります。予診票を活用していない医療機関では、医師が時間をかけて質問していくこともあります。
予診票や問診で質問される主な内容を以下に紹介するので、参考にしてください。

初回の問診でよく聞かれること

●現在の気分、体の状態はどうですか。
●どのような症状がいつから現れましたか。
●困っていることや悩みはないですか。あれば、どのようなことですか。
●仕事や学校、家庭での生活状況はどうですか(多忙、成績不振、人間関係の問題など)。
●経済的な状況はどうですか(不安はないか、困っていないかなど)。
●過去に、病気やケガで治療を受けたことがありますか。ある場合は、いつ、どのような病気やケガで、治療にかかった期間はどれくらいでしたか。
●家族のなかに病気などで治療中・療養中の人はいますか。いる場合は、だれで、どのような病気で、治療・療養の期間はどれくらいですか。
●家族や身近な人で、病気や事故などで亡くなった人はいますか。いる場合は、だれで、いつ、どのような原因で亡くなったのですか。
●家族のなかに、精神科に通院したり、入院したりしたことのある人はいますか。いる場合は、だれで、いつ、どのような病気で通院・治療したのですか。
●自分はどのような性格だと思いますか。
●現在、かかっている病気はありますか。あれば、どのような病気で、いつかかりましたか。
●現在、服用中の薬はありますか。あれば、どのような薬で、いつから服用を始めましたか。
●その他の患者さんに関する基本的なこと
(出生地/学歴/職歴/結婚歴/離婚歴/家族構成/趣味/宗教/喫煙習慣/飲酒習慣)


問診の間、医師は患者さんの話を聞き取るだけでなく、視診(患者さんのしぐさや表情なども細かく観察すること)も行います。こうしたすべての情報にもとづいて総合的に判断し、患者さんの状態を見極めていきます。

リラックスして、ありのままに答える

心の病気には患者と医師の信頼関係が重要
初対面の医師にいろいろな質問をされれば、患者さんは緊張し、うまく答えられないかもしれません。しかし、ことばに詰まっても、明確な答えが見つからなくても、焦ったりしないでください。答えが見つからないときは、「わかりません」と返答してもよいのです。患者さんは、できるだけ気を楽にして、思いついたこと、心のなかにあることをストレートに話しましょう。また、医師は、何年も前の喪失体験について聞いたり、心の病気とは関係のなさそうな事柄について尋ねることもあるため、患者さんが疑問に思うこともあります。そのときは、「なぜ、そのようなことを聞くのですか」と、逆に質問してもかまいません。患者さんが疑問や不安を残しながら、診察を進めることは好ましくありません。患者さんと医師が心を通い合わせなければ、診断も治療もうまくいかないからです。
疑問を感じてもその場で質問せずに、帰宅してから本などで調べたりする人もいますが、それでは望ましい信頼関係は築くことができません。どんな病気でもそうですが、とくに心の痛の場合は、患者さんと医師との信頼関係が治療の土台になります。医師に遠慮をしたり、気をつかうようなことがあってはいけません。

問診を受けるときは

●発病までの経過を長々と話すのではなく、現在の状況を簡潔に説明する
●疑問に思ったことは、その場で質問する
●すでにほかの病院を受診している場合は、なぜ病院を変えようと思ったのかを医師に伝える
●答えがまとまらない場合は、無理に答えようとしないで、「わかりません」と返答してもよい
●服用している薬がある場合は、実物か薬品名を書いたメモを持参するとよい

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